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基本的に坂井さんの左捻りこみはオーバーシュート技だと私も思っています。
と、言いますか 私が加藤氏の理論に従い検証したものは、明らかにオーバーシュート技です。
もちろん、正攻法でもありません。
hanzoさんの記述どおり、背面近くで後続機に撃たれてしまう可能性が高いからです。
坂井氏の発言を総合してみると、「俺の左捻りこみは他のヤツとチト違う」という事だろうと思っています。
何が違うのか。
それは、頂点付近の右ペダル操作だと思っています。
これがないと、加藤氏の理論は成立ちませんし、単なる頂点付近の減速技になります。運動は(バレルロールに近いスローロール)
実際に飛んでみるとわかるのですが、位置取りや操作が悪いと背面直前で急ブレーキをかけた時(クロス操作をした時)に距離がぐっと詰まり、致命弾をうけます。
ところが、右ペダルの味付けによって機軸は急に左に変化し、検証動画でもわかりますがほぼ一瞬で視界から消えます。
私の検証動画では後続視点からみると射撃できてしまってますが、これは加藤氏の開始時の位置取り前提を無視しているからです。
加藤氏は開始時の敵機位置は自分と正対位置にいる事が前提となっており、たしかに理論上ではこれを正しくやると、背面でクロス操作をしている時には敵機は上昇中であり、照準点に入る直前で左下に機体がかくれてしまう事で照準できなくなります。
なぜ動画では無視したかと言いますと、単に相手にできるだけ同じ軌道でトレースしてもらい、合成して違いを見たかったからです。
つまり、私の解釈では、坂井氏の左捻りこみは、「敵に撃たれないですむ、自分なりの味付けをしたオーバーシュート技」を開発したという事ではないのでしょうか?
でも、前述の通り 相手の位置取りや操作を間違えたりすると、やはり急減速時に敵に照準されてしまう難度の高い技である事は何回もやってみてわかりましたから、実戦で使うにはよほどの事がないかぎり危険な技かもしれません。
坂井さん本人もそのような事を言っていた記憶があります。
この議論でお互いの意見が一致したのは、「坂井氏の左捻りこみの本質は、オーバーシュート技である」という点ですね。
> 坂井さんの書かれたものの中には、「捻り込みは相手をオーバーシュートさせるもの」と明快に説明したものはありません。ただし、傍証となるような記述はかなり多くあります。その中でもっとも如実に現れているのは、「零戦の運命」で紹介しているベテランの技です。これによると
>
>『お先にどうぞ』と先行させて、自分はゆっくり追尾に入る。この追尾に入り始める微妙な操縦法をいつの間にか人呼んで捻り込みの技。
>「零戦の運命」講談社1994年 P141
>
>とあります。あきらかに相手をオーバーシュートさせることを言っています。
>
>ただ、1970年に書かれた「続・大空のサムライ」では、ベテランたちの技を「魔術」と表現し、坂井さんの体得した技は「これにちかいものであったことはまちがいはない」とまで断言されているのに、1994年に出版された「零戦の運命」では、これらベテランの技を批判的にみており、ご自身の技とは一線を引いています。
>
>「零戦の運命」に書かれている、坂井さんの編み出した技についての解説では、残念ながら、オーバーシュートとはっきり読める部分は見当たりません。しかし、背面に入る前まで後ろに付いてきている相手を、背面を過ぎて降下に入る頃には、「左前方にみて」います。当然、背面前後でオーバーシュートさせたと考えられるのに、肝心の部分は、相手より小回りするとしか書かれていないのです。
>
>ベテランの技の解説では、明快にオーバーシュートと読めるのに、ご自身の技についてはっきり書かないのは、理由があると考えられます。
>それは、後方から追尾してくる相手をオーバーシュートさせるということは、相手に背中をさらすということにほかならず、このとき射撃を受けてしまうのではないかという問題です。相手に照準させずにオーバーシュートさせることが合理的に説明できない限り、オーバーシュートとははっきり書けないのだと思います。
>
> 事実、坂井さんは、ベテランの技の背面前後の部分、つまり相手をオーバーシュートさせる場面を指して、
>「これは実戦なら背面になる前に後続機に射たれてしまう邪道であるが、その頃のベテランたちは、このようなずるい飛び方を編み出していたのである。」
>と批評しています。
> 70年代には、自分の技にちかいものだったと断言しているのに、ここでは「邪道」「ずるい飛び方」とまで言っています。
>
> しかし、批判はそのまま、坂井さんの技へ跳ね返ります。つまり、ベテランの技は後続機に撃たれてしまうが、坂井機は撃たれないということです。すると、どうして撃たれないかが、非常に重要になってくる。坂井さんは、自分の編み出した技について、次のような解説をされています。
>「もっとも、なかには、後続機も同じ技を発揮して追尾すればよいではないかという意見もあろうが、一瞬先にこの技に引き込むと、追尾機は背面状態では必ず勘が狂って同じ軌跡をたどることはできない。」
> 背面姿勢では勘が狂うため、左捻り込みする坂井機と異なる軌跡を辿り、至近距離で坂井機を照準・射撃することなく、降下するときには、坂井機の左前方にでてくるということでしょうか。
> これでは、どうしてベテランは撃たれるが坂井機は撃たれないかについて、到底説得力のある説明とは言い難いです。
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> (この解釈はぼくの読解力のせいかもしれませんので、もし、説得力のある説明、解釈があればどなたかお願いします)
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