|
戦闘開始時、「速度の大きいほう」の戦術について
ぼくが、かつてよく使っていた手です。
なお、速度が自分のほうが大きいとわかっている場合のほか、相手がエネルギーを捨てて旋回率を重視する「格闘派」である場合もよく使っていました。ぶしつけながらAH時代はWingもFlareさんも典型的な格闘派でしたね(^-^;
以下、初期の速度が大きいほうを「速度大」、速度が小さいほうを「速度小」と呼びます。
まず、初期機動で、速度大が高度優位を確保しOutclimbするパターンから
交差直後から、エネロスを抑えるように比較的緩い旋回率で上昇する。
このとき、速度小が同じように緩上昇で追従してくる場合、螺旋状に上昇して様子を窺う(※)。
今回動画のSさんの機動がまさにこれですね。
速度小は、追いつくために、螺旋の内側をショートカットしながら上昇してくる。
距離の詰まり具合をみて、上に振り切れるかどうか判断する。(この判断は経験がものをいいます)
振り切れないと判断した場合、上昇率をゆるめて、旋回率を高める。速度小もこれに追従して旋回率を高めてくる。
双方とも上昇で速度を失っているにかかわらず、横に旋回するため、さらに速度が落ちて機動性はゼロに近づく。アングルオフがついているため、速度小にとって射撃照準が甚だ困難となる。
その後、エネがより小さい速度小が先に限界を迎え、機首を下げる。
速度大は、これをやり過ごして、後方にとりつく。
(※)速度大が、螺旋状に上昇旋回せず、ハンマーヘッドターンのように直線的に上昇した場合、少々の速度差があっても簡単に距離を詰められます。今回動画のエネ差程度ではおそらく100mも引き離せないでしょう。そのうえ、まっすぐに上昇すると、照準が容易で、撃ちごろの標的となってしまいます。
速度小は、上昇にぎりぎりまでついていった挙句に振り切られると、決定的に不利になる。次の瞬間撃墜されることもある。
したがって、追従できるかどうか、できるだけ早く見切りをつけなければならない。
速度大は、上昇中、相手についてこさせるよう、「もう少しで追いつける」「速度の鈍い格好の標的」など、美味しそうに見せかける。
そして、相手が見切りをつけた瞬間を見逃さず、すかさず追撃に移る。
速度小がこれを嫌う場合、今回のFlareさんのように、相手の上昇に敢えて付きあわず、下で状況を整えて逆転のチャンスを窺うというのは、定石のひとつだと思います。
|
|